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分かりやすく簡潔に書く!工業英検3級と2級を合格した勉強法を紹介

2019年10月10日

実務翻訳の勉強をしていたときに取得した英語資格です。

機械のマニュアルや知的財産翻訳に役立つということで勉強しましたが、確かにトイックや英検のようなビジネス英文書だったり、日常で使う英語とは毛色の違ったところがあって、そこはそれでかなり面白かったですね。

今回はそんな工業英検を資格取得に至るまでの勉強法と、そこで得た英語の成果を書いていこうと思います。

工業英検とは何ぞや?

正式には「工業英語能力検定」といって、一般的な英語検定(英検)とは異なるアプロ―チで英語の実力を測るという試験です。

その目的は「科学技術文書を読む・書く能力」を測ることにあり、主な受験者は研究者、技術者、 理学・工学系学生・大学院生、技術・工業系高校生などがいるようです。

国家資格ではないのですが、英検と同じ文部科学省認定試験なので、公的資格になるのでしょう。

工業英検の英語が他の英語と異なるのは、論文をはじめ、科学技術文書やメーカーなど企業の英語マニュアル、契約書、仕様書、知的財産を巡る法律英語の解釈などを想定して作られたものなので、かなり英語全体がコンパクトにまとめられています。

実際に工業英検の実施団体のホームページでは「明確に」「簡潔に」「正確に」の3つを工業英検の指標に掲げています。

その意味は、

Clear「明確に」

1回読めば理解できる英文

伝えるべき内容の論理関係を明確にした英文

具体的でわかりやすい語句と構文を使った英文

 

Concise「簡潔に」

できるだけ少ない語数で伝わる英文

簡潔でより直接的に表現した英文

読み手の負担を最大限減らした英文

 

Correct(正確に)

的確な名詞や動詞が使われている英文

文法ミスや数字の間違いのない英文

引用元:「工業英検とは?」日本工業英語協会

となっていて、良くいえば「コンパクトにまとめられて分かりやすい英文」、悪く言えば「間や感情のない機械的な英文」という解釈もできると思います(勉強中にそう感じました)

たとえていうと、

If you move this desk, the task is easy to be done.

(もしこのデスクを動かしたら、その仕事は簡単にできるようになる)

これを工業英語風に直すと、

Move this desk increase the efficiency of the task

(デスクを動かすことで仕事の効率を上げる)

となるわけです。

この違い、分かりますかね?

前の英文が2文に分かれていて、ちょっと冗長になっているのが、後ろの工業英文だと一文にまとめられて、より分かりやすくなっているんじゃないでしょうか。

ポイントなのが「increase(増す)」で、この動詞を使うことで英文全体の引き締めをはかったわけです。

工業英語には色々な決まり事や特徴があるのですが、個人的には「動詞」の使い方が全ての帰趨を決めるのだと感じました。

ただそれは機械的というか、余分な情報をできるだけ排除して合理的な表現法を目指すということを意味するので、人間の感情が乗らないということにもつながるんですね。

なので勉強していても、英語を学んでいるというよりは「数学」や「理科」などの自然科学に触れているような気になってしまいましたよ。

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工業英検のレベルとは?

私が受験した当時(2008年ごろ)は、1級、2級、3級、4級の4つのグレードに分かれていました。

今はそこに準2級というのが入っているようです。

4級と3級は全問マークシート、準2級はマークシートと記述が半分ずつ、2級と1級は全て記述式になっています。

出題内容は、4級と3級は「語彙」「空所補充」「英作文」「和訳」で、準2級がそこに「英単語の英文解説」が加わり、2級は「英文和訳」「英作文」「修司」、1級はそこに「テクニカルライティングの応用知識」「英文リライト」が加わります。

合格基準は4級~2級が60%以上の正解、1級は70%以上の正解と、1級のみが頭一つ抜けた難易度を持っているのが分かります。

工業英検の級別レベルを他の英語資格と比べてみると、

工業英検1級⇒TOEICスコア800~、英検準1級~1級

工業英検2級⇒TOEICスコア700~、英検準1級

工業英準2級⇒TOEICスコア500~、英検2級

工業英検3級⇒TOEICスコア400~、英検準2級

工業英検4級⇒TOEICスコア350~、英検3級

といった感じです。(複数の他サイトで調べた結果)

私が工業英検2級をとったときのTOEICスコアが730点だったので、およその目安は当たっていますね。

⇒【TOEIC】スコア300から700への道のり!過去の勉強記録を紹介

では次にそれぞれの級別の私の勉強法を紹介していきましょう。

工業英検3級を合格したときの勉強法

工業英検を受けようとした動機が実務翻訳の授業を受けていた流れからだったので、基本的な技術文書に対する知識は身についていました。(動詞の使い方や文章のまとめ方など)

なので、この時点で行う勉強法は「語彙」を増やすことが目的になります。

なにせ試験には工業分野やマニュアル系の単語、知識だけでなく、まったく触れたことも効いたこともない化学や物理的な語彙も出てくるようなので、とにかくそれに慣れておく必要がありました。

といっても、3級の試験はマークシート形式なので、とにかく覚えるだけで十分です。

購入した問題集は書店の工業英語テキストのコーナーにあったものでした。

工業英語ハンドブック改訂新版 工業英検 基礎例文・単語集 [ 山本忠 ]
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確か見開きで単語や言い回しが英語と和訳のそれそれに載っていて、赤いミニ下敷きで隠しながら覚えていくものだったように記憶しています。

とりあえずそれを2か月くらい勉強していると、自然と慣れてきて覚えるようになっていました。

試験当日は工業専門高校の教室で行われていたので、ほとんどの受験者が高専生でしたね。

試験は割合、簡単に解くことができて、時間より早く済ませることができました。

もちろん結果は合格。

試験から2週間ほどで通知が送られてきたと思います。

これでまずは工業英検の世界の第一歩に踏み入れたという感じですね。

工業英検2級の勉強法

続いて2級の勉強法です。

すでにこの時は実務翻訳の授業は全て終えていたので、基本的な技術英文への自信はついていました。

ですが、やはり2級となるとマークシートから記述式に変わるので、間違いのない和訳や英文を書く必要があります。

なので、もう一度基本からちゃんとやろうと、公式のテキストを買いました。

工業英検2級対策—文部科学省後援9784820781066【中古】
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【中古】工業英検2級問題集 2008-2009年 /日本工業英語協会 (単行本)
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対策本と問題集です。

対策本は「テクニカルライティング(技術英文)の心得や基礎」についてまとめられており、例文も豊富でまだ知識の浅かった自分的にはかなり勉強になりました。

それを2か月ほどみっちりと繰り返して覚えた後、問題集に移って、これも何度も繰り返し解きました。

本当はもっと色んなテキストや想定本で練習を積みたかったのですが、工業英語関連の書籍で販売されているのがかなり限られていたので、とにかくあるもので深く学んでいこうと反復で体に叩き込んでいった感じです。

そのときは仕事をしながらだったので、すぐに試験を受けることができず、時期を一つずらして半年後に試験に挑みました。

そのときの会場も確か工業高校だったように思いますが、さすがに2級ともなると学生の姿は見えず、社会人の姿が多かったように思います。

試験はテキストや問題集で出てきたものと同じ系統のもので、慣れていたのでかなり楽に書き進めることができました。

もともと英作文が好きだったので(得意とは別に)、それまで触れたことのない技術用語の英訳を考える時は、意外に楽しみながらできていたと思います。

そんなこんなで90分ほどをみっちり使って試験を終えました。

けっこうやりこなしたな、という実感はあったのですが、こればかりは結果次第です。

そして1~2週間後、合格通知が封筒で送られてきました。

2級の称号です。

このときはかなり嬉しかったですね^^

工業英検の感想とまとめ

工業英検についての豆知識と、受験した思い出とその結果について語らせてもらいました。

英語には学生時代から自分なりの想いがありますが、特にこの工業英語に関しては「面白い」という感覚を与えてくれたことがすごく印象深いです。

普通の英語は人が話す言葉としての感情や、日常的な語彙の流れの中で使いながらそのシーンを想像することができるのですが、工業英語は自分とはかけはなれた世界の業務を英語で説明し、解釈し直す作業を伴うので、知的好奇心をすごく刺激された感があります。

実務翻訳では企業のマニュアル担当の人だけでなく、弁理士の先生が講義の先生になって知的財産保護のための英語運用術を教えて頂いたりしました。

正直いって知的財産英語は自分的にはめちゃくちゃ難しく、法律用語もさることながら、特許翻訳の決まり事や表現など、最後まで慣れずに終わりましたね。

実際に講義終了後に受けた知的財産翻訳検定も見事に不合格になってしまいましたから^^;

日本知的財産翻訳協会

ただ工業英検は技術文書だけでなく、知財に関する英語も出題されていましたので、それに合格したということは、超入門編としての知識くらいは身についていたのかなあと自賛させてもらいます^^

工業英検は世の中にあまり知られていない英語資格ですが、その分、専門的な英語知識が求められる企業や現場では、ある程度のアピールにはなると思います。

社会というのは基本的に実績重視なので、ただ資格を持っているだけでは何の役にも立ちませんが、それを持っていることで自身の意思と進みたい方向性を他者に示すサインにはなると思いますね。

私もこの工業英検がその後に仕事に役立つことがありませんでしたが、技術英文で学んだ明瞭で簡潔にまとめる書き方は日本語でもそうですし、たまにですが業務で書くことのある英文ライティングにも役立っていますよ。

技術者や特許翻訳者の英文スキル向上にももちろん、英語の世界で身を立てようとする英語修行者の取得すべき資格の一つとして、ぜひとも工業英検をおすすめします。

日本工業英語協会

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